派遣社員から正社員で働きたい4割も、正社員登用への応募は数パーセント

今年の9月30日以降から無期雇用転換、2020年4月から同一労働同一賃金制度の施行と動きが多い派遣業界。
派遣社員を含む非正規雇用での労働者は増加傾向となっており、2013年以降高止まりの状態が続いています。

そんな中、厚労省が派遣労働者実態調査2017年度版の調査結果を公表しています。

平成29年派遣労働者実態調査の概況(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/haken/18/index.html

まず業界別の派遣社員割合を見ると、情報通信、卸売小売、製造の業界に偏っており、全派遣社員の約6割がこの3つの業界で就業しています。
しかし、正社員を含む全労働者数で見ると卸売小売、製造は数パーセント程度と派遣割合は低い。
一方、情報通信は全労働者数含む割合でも10%と高く、最も派遣社員に頼っている業界である事が分かります。

職種・業務内容別では一般事務が約33%と最も高く、次いで事務用機器操作が高い。
特定労働者派遣の廃止によってソフトウェア開発自体は低い。

さて、次に幾つか報道もされている派遣社員を辞めて正社員やパート・アルバイトなど直接雇用の就業形態で働きたいと考えている派遣社員は約4割。報道では正社員で働きたいのに難しいという感じでしたが、半数以下ですからそうでもない。

派遣社員の正社員登用を打診された割合は、派遣元からが18.2%、派遣先からが16.5%、計34.7%。
正社員以外のパート・アルバイト・契約社員、無期雇用などを打診された割合は正社員登用打診よりも低い数字になっている。

正社員登用を打診した企業は34.7%ですが、応募した割合は数パーセントとなっており、殆ど応募していません。

今後は派遣ではなく直接雇用でと考えている方は48.9%、打診した企業は34.7%、応募した人数パーセントですから、どこかしらでズレが生じています。

もう少し詳しく見ていくと、最終学歴は高卒が最も多く、次いで何と大卒が多い。高卒・大卒だけで70%近くとなっています。卒後最初に就いた就業形態は正社員が7割以上であり、最初から派遣社員だった訳ではない。
年齢による偏りは見られませんが、10%以上は予想通り不況時代の40代、30代の年齢層が主となっています。
派遣された企業数は殆どが1社であり、現在の派遣先で正社員として働きたい人が約45%、規模の大きな大企業ほど派遣社員が多い。

これらに加えて日本人材派遣協会の派遣先企業の所在地では、半数以上が関東に集中している。

まとめると、東京都や東京に近く家からも近い大企業で現在の業務範囲で正社員として働きたいとなる。

実は10年以上前から同じ様な調査結果となっており、一度でも派遣社員として働くと抜け出せない事も分かる。派遣から抜け出したいが、様々なプライドや価値観が邪魔をして自分でもよく分からない状態ではないでしょうか。そこには失職や年齢・学歴・周囲の目などなど要因は多数。
次こそは!次こそは!と考えている内に・・・ですね。

この様な状況は自分だけで打破できる問題ではなく、派遣元企業と派遣先企業が労働者と連携して初めて抜け出せる事です。第3者としては労働法改正などの政策となりますが、一律に行うものですから案の定若い世代が中心となり不況組が置いていかれている。最もネックとなっている要因は『年齢』だろう、そりゃ気にしますよね。

大手・有名・優良企業、残業少なく安定の高収入など中途求人情報
http://newjob.wpblog.jp/article/373925891.html

上記を見て現在、非常に多くの企業が正社員の中途採用求人募集を行なっており、職種や勤務地も選択できるほどに多いです。一方、外資系以外で年齢不問とする企業は増えてはいるものの多くはない。未だに年齢『しか』見ていない採用も多く、企業側ができる事は『年齢制限』ですが・・・まぁ進まない。

この様な事が何十年も続いているのですから、何かの拍子にコロッと変わる事はあり得ません。
正社員希望の派遣社員と企業の『年齢』は共通しており、年齢に関しての意識を変えるとコロッと変わりますが、今度は『賃金』の問題が出てくるでしょう。

登録者に対する本来の意味でのサービスを派遣元企業が出てくれば良いのですけどね・・・